手の中に近ければ近いほど、鉄はあたたかい。。
手の中に近ければ近いほど、鉄はあたたかい。。
- 鉄という素材は、日常の暮らしの中で、小さなねじや金物から、様々な雑貨や道具、家具や機械、乗り物や建築まで、実に多様な形で様々な場所に使われている、とても身近な素材です。
- 身近だけれど、あまりにも身近にたくさんありすぎて、もしかしたら、少し当たり前のように、あまり気に止められなくなってしまっていることも、あるかもしれません。
- 硬くて、角張っていて、ぴかぴかに光り輝いていて、どこかひんやりと冷たいイメージ。
- 近いようで、少し遠いかもしれない鉄のイメージを、もう少し日常の手の中に近づけてみたい。
- そんなことを、ふと思います。
- コークスやバーナーの炎で、真っ赤に熱した鉄を、ハンマーで叩いて延ばしたり、細くしたり、曲げたり、丸めたり。
- 鍛造した鉄は、今までとはまた少し違った表情を見せてくれます。
- 「手に近づけば近づくほど、鉄はあたたかくなる。」
- 手の中に収まる道具の、納まり具合や持ちやすさを検討している時に、いつもそんなことを思います。
- 「よく手になじみ、違和感なくフィットする道具。
- 離れがたく、ずっと手の中にもち続けられるような道具。
- そんな道具をずっと持っていると、ふと気がついたときには、自分の体温ですっかり温まっていたりします。
- 鉄に感じるぬくもり。
- 道具や手にするものに、感じるぬくもり。
- 誰かの作ったものや何かに感じるぬくもり。
- 何かにぬくもりを感じる時。
- それを作った人や、そのもの自体が発するぬくもりもあるでしょう。
- でももしかしたら、その「もの」が、それを使ったり手にしたり、見たりする人の手や体、心に、あまりにもぴったりと、寄り添うようにフィットすることで伝わってきた、その人自身の温かさなのでは、とも、ふと思ったりもします。
- そんな道具やそんなものを作れたら・・・と、一人のつくり手としては、願うばかりです。」
- 様々なものや人を支え、繋ぐ役割も担っている鉄という素材。
- その魅力を活かし、様々な暮らしの中に息づき、溶け込み、末永く使って頂ける道具のあり方を、人と人との関わりの中で深めて行きたいと願っています。
しなやかな、ぬくもり。
しなやかな、ぬくもり。
- 硬質な金属に、柔らかさを感じる時がある。
- 冷たい金属に、暖かさを感じる時がある。
- 人の想像力には、限りない可能性がある。
- 私は私自身の想像を自由に羽ばたかせる。
- 無機質な金属に、有機的な命を吹き込むように。
- 創造によって生まれる、作品という形。
- 私の想像から、誰かの想像へ。
- 形のない想像どうしを、形ある作品が繋ぐ。
- そんな作品が、何気ない日常の中にいくつもあったなら。
- そんな作品達がきっかけとなって、
- 想像の連鎖が、無限の可能性を生み出していく。
- そんな作品を、作ることができれば、と願う。
- しなやかなぬくもりに、宿る命。
- 人の心の豊かさが、人生をより豊かなものとすることを願って。
2005年2月18日 Metal NEKO Website開設に寄せて

